今、あらゆる組織がイノベーターを必要とする理由

2020/08/31 21:35:49

コロナ禍がビジネスを含む社会全体へ甚大な影響を及ぼしているのは既に世界中が認識をしている事実と状況です。多くの企業や組織は働き方の改革、優先順位の変更、サプライチェーンへの影響、一部の業界においては事業規模縮小や従業員削減、劇的な収益低下に直面しています。

多くの組織にとり、その継続や生き残りは最優先事項です。また、こうした状況や新しい日常における新たな考え方と判断も求められています。今こそ変革やイノベーションの重要性が更に高まり、急務とされています。こうした状況だからこそ、組織は改めてイノベーター (革新者、イノベーション推進担当や部署) へ目を向ける必要があります。

恐らくこの記事を読まれている皆様はイノベーターや変革の責務を担われている、もしくは現状に対する課題を認識されているかと思われます。この状況下において、イノベーターに求められる領域はビジネスの継続から、新たな日常の基準と方法の採用に向けた支援をする事まで広範囲に渡ります。組織が皆様を必要とする理由、イノベーターを必要とする理由は幾つかあります。また今だからこそ、組織はその必要性を再認識し、イノベーターが変革の牽引をする必要があります。

戻らない日常とビジネス環境
従業員の大多数はある程度定型化された業務遂行を得意としています。こうした業務は日々行われている事であり、ビジネス活動において最も重要な要素の一つでもあります。しかし、現在は様々な非日常の物事が日常となっており、これまでの考え方や方法への固執はビジネスの妨げになります。こうした状況下であるからこそ、イノベーターや組織におけるイノベーターの素養が更に重要とされています。イノベーターはデータや状況での明確な意思決定を行い、それらを実行し、成功を広げ、失敗を最小限にします。イノベーターは現状の継続ではなく、状況・環境に適した判断と実行をする立場となります。

国内外ネットワークの活用 
常に変化する市場への対応は、ネットワークやパートナーシップの活用により効果的かつ効率的に実現できます。これは過去数十年に渡り実証されてきた事でもあり、ビジネスの基本的な在り方の変化でもあります。「自社での発明や開発」への拘りは今や過去の遺物であり、イノベーションへの阻害要因ともなり得ます。また、現代のイノベーションの速さはどのような組織においても独自で追いつけるものではありません。

イノベーション推進やスカウティングといった活動では、企業・大学・ベンチャーや研究者などが築き上げた強固なネットワークを活用し、成長や柔軟かつスピードある変革を続ける事は非常に重要です。日々の問題解決や変革だけではなく、当然の事ながら、このような危機的な状況下においてもこうしたネットワークにおける連携や相互支援は大きな効果を発揮します。.

機知に富む対応 
イノベーターやイノベーション推進は厳しいスケジュールや予算で実現やその成果を求められるケースが多々あります。パイロットやプロトタイプの方法を理解しつつ実行する事、素早く失敗し次の対策へつなげる事などが求められます。同時に機知に富む判断と精神的の強さは、困難な環境でも成果を出す必要な要素となります。不安定な社会やビジネス環境下においても、これらは正に企業が必要とするスキルセットでもあり人財です。またこうした活動や発言が受け入れられる環境や文化を整備するのも組織としては重要な活動となります。

蘇生・再生プロジェクト
戦略や組織の変更、政治的な理由や阻害要因、その他の理由は様々ですが、ほとんどの組織には棚上げしているプロジェクトが存在しています。全ての状況や環境が変わった今、これらのプロジェクトに改めて目を向ける事は新たな変革に向けた糸口や活動となる場合が多々あります。

大胆な発想と積極的な活動 
「Think Big, Be Proactive」や似た表現を聞くケースが増えてきています。こうした状況であるからこそ、従来の考え方や活動だけではなく、大胆な発想や活動が状況打破や変革の為に真剣に検討されるべき時期であるからです。アイディアや活動が出てくるのを待つのではなく、積極的にアイデアを計画に取り入れる事、リーダーシップを持ち活動の牽引やイニシアチブ化をする事、時には管理職や経営陣と議論を交わし新たな流れを生み出す事が必要となります。

ギアチェンジ 
今が無くして将来はありません。特に急激な変革が必要とされる危機下においては、多くの組織は長期的戦略よりも短期的な生存や再生を軸にする傾向にあります。これはごく当たり前の変更ではありますが、同時にその変更に応じた明確な活動指針や配置変更なども必要となります。事業部門が急務や変革を成し得るには新たな視点や慣例に捉われない活動が必要となります。大きな課題を解決するにはルールブックを捨ててビジネスのあらゆる側面を再考する事が必要となります。

厳しい環境下にて新たな形を創り、成功するには柔軟な筋肉となるイノベーターが必須となります。あらゆる組織においてこの厳しい環境下、変革が急務とされる状況下においては特にイノベーターやイノベーション推進部門を積極的に企画段階に含める事、新たな考え方や発想、そして活動が当たり前となる新たな企業体質を再構築しなければならない時期に来ています。

 

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Photo by Jamie Street on Unsplash

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